こんにちは。企画書執筆の追い込み中にジャガイモの皮むきという新体験をした武藏島です。
学生対抗バーチャルリアリティコンテスト(IVRC)に企画書を投稿した結果が帰ってきました。
IVRCに投稿した内容ですが、私の経験を活かした野球VRを企画しました。
野球VRといっても野球の技術向上を目標としたものです。
その名も『インビジブル投手コーチ』
この作品は野球の投球フォームを計測、評価することで投球フォームを改善することを目的としたものです。
綺麗なフォームでボールを投げることが出来れば力を余すことなくボールに伝えることが出来ます。また、体に対して無理な力が働かないので怪我の防止にもつながります。
反対にフォームが悪いと体に無理な力が働き、伝えたい力が逃げてしまうので良いボールを投げることは出来ません。さらに怪我をしやすいときました。
そして、自分のフォームというものは意外と動きを把握しにくいものです。
今回は利き腕の肘の高さに注目してみました。
ですので、初心者から経験者まで日々のフォームチェックに使えるのではないかと考えました。
特にあまり野球の知識がない初心者の場合には適切な指導が行えない場合もあるのでこのコンテンツが一つの指標になるでしょう。
正に、見えない投手コーチがいるかのようです。
体験者は体にbitalinoという生体センサーを使用して上腕三頭筋の表面筋電位を計測します。
なぜ、上腕三頭筋かといいますと、
投球フォームでリリースポイントよりも少し前となるこのタイミングの時に上腕三頭筋が使用されます。このタイミングをレイトアクセラレーション期と呼びます。
上腕三頭筋が働くことによって肘の高さを図るべきタイミングが取得されます。
そして、タイミングを取得したら肘の高さの評価です。
肘の高さは低いと勿論いけないのですが、高すぎてもいけないのです。
人間の胴体の回転と連動してボールは投げられるので、肘の位置は大体自分の両肩を結ぶ線の延長にあるべきです。
両肩を結ぶ線と肩から伸びる肘の内積をとれば評価できます。
ちなみに、肘から肩にかけて一直線上にあるというのはオーバースローでもアンダースローでも同じことなのです。
こんな感じの企画です。
そして結果はといいますと、
不合格でした。
なんで不合格なんだったんだろう…
そりゃあ誰だって理由を知りたいですよ。
と思えば、
このコンテストは審査コメントが4人からもらえるんですよ。なんてありがたい。
それではコメントを踏まえて反省です
まず、モーションキャプチャや筋電計測によるスポーツ評価の研究はたくさんあるという点について、
差別化が出来ていなかったというコメントが2人の審査員から指摘されました。
私が企画を立てる前に行ったリサーチが甘かったようです。また、付け加えて差別化が足りないという指摘もついてきました。
私の企画では「モーションキャプチャと筋電位計測を用いてフォームの評価、改善」というコンセプトはありましたが、これを「展示を見に来た」体験者に「どのような体験をしてもらうか」という部分が欠けていました。
展示会では体験は短い時間で行わなければならないため「日々のフォームチェック」のためのコンテンツでは相性が悪いということです。
このことに関しては「フォームを改善したとしてその実感が湧くようにしてほしい」という指摘からも読み取れます。
さらに、「短時間の体験型よりもコーチングツールとして実用化する路線の方が良い」という意見もありました。コンセプトだけで見れば確かにその通りです。雨天時の室内練習という運用方法が一番に想定されています。
なお、このコンテンツはシャドウピッチングをベースに企画しため「キャッチャーではなく自分自身が見えるようにした方が良い」という指摘にもにも頷けます。
しかし、こちらも株式会社FunLife様の『ARC Mirror』があり差別化の必要があります。
純粋なコーチングツールとして作るか、エンターテイメントを織り交ぜてゲームの様にするか、まだまだ路線が定まっていないことがネックです。
コーチングツールとしては場所の都合によってシャドウピッチングをさせるか実際にボールを投げさせるかが重要で、特にシャドウピッチングであったらそこに別の練習方法を取り入れるようにする。投げる事に集中するためにバーチャル空間で捕球してくれるキャラクターとと自分に自分のモーションを見せるキャラクターの二つの要素を取り入れる必要がありそうです。評価箇所も増やした方がやりやすいかもしれない。
エンターテイメントとしては以下に綺麗なフォームで投げるかでステータスが変化するようにして五感に対してフィードバックされるようなシステムになりそう。こちらは練習と並行して遊べそうというか一種のゲーム、スポーツになりそうだけど、効率はどうでしょう。
ヒントを得て、アイデアが生まれ、予想以上に道が広がっていて、やっぱりフロンティアですよ。ここは。
さあ、どうしましょう。
うれしい悲鳴と共に今回はここまでとします。
ありがとうございました。