「白井研究室通信」 第42号(2014/7/31発行)/富士通SSLと共同研究記者会見

<今月号ごあいさつ>
今年も早いもので夏本番です、前期が終わります。
ものすごく忙しく、辛いことも多かった講義やプロジェクトの日々ですが、
この暑い夏ももうしばらくするとピークを過ぎます。
成果が結実する時期であり、研究室という同じ空間で頑張ってきたことが、本当の意味で価値になります。
まっすぐなキュウリだけでなく、曲がったキュウリも、大きいキュウリも。どれもそれぞれおいしいです。
白井研究室は開設以来5年、研究成果の社会普及や企業との連携を積極的に行ってまいりました。
今年は特に多くの案件を実施しております。
学生たちは激しい変化の中にある社会環境の中で、自分たちで生き延びる道を探すべく、
ツルを伸ばし、くらいつき、からみあいながら、陽の日の当たる場所探しているようです。
強い夏の陽の光を浴びて、栄養を自分で作り出し、より大きく高く、たくましく、育っていただきたいものです。
  夏のごあいさつに代えて  白井 暁彦

■–INDEX–■
■富士通ソーシアルサイエンスラボラトリと共同研究開始
■SIGGRAPH2014 Posters採択,IVRC BoFも開催(鈴木)
■相模原市立博物館との共同研究ワークショップ(小川)
■この夏,JAXA×博物館+白井研で「全身・太陽圏」を展示中
■Manga Generator in JAPAN EXPO2014(國富)
■さよならRex

<白井研ホームページのお知らせより>
8/16(土)のオープンキャンパスでUnityブートキャンプを開催します
http://blog.shirai.la/blog/2014/07/opencampus2014/
夢ナビLive2014にて講演しました
http://blog.shirai.la/blog/2014/07/yumenavi2014/

■富士通ソーシアルサイエンスラボラトリと共同研究開始
本年度、白井研究室は富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)社と共同研究を行っております。
プレスリリース公開前なので、すべてを書くことができませんが、本日、産学連携による新商品開発説明会を開催いたします。
– ご案内 –
日 時:2014年7月31日 木曜日 15時開始(16時終了予定)
場 所:川崎市中原区小杉町1-403 武蔵小杉タワープレイス
「富士通SSL Innovation Lab.」(通称アイラボ) *当日は23階受付にお越しください。
内 容:新たなエクスペリエンスを提供する新商品の創出を目的とした、白井研究室との産学連携について
     白井研究室が開発した「ExPixel」を応用したシステム開発について
 発表者:白井 暁彦 (神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科 准教授)
 嶋田 強  (株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ 取締役)
 平松 知江子( 同社 ソリューション戦略本部 本部長)
 米澤 一造 ( 同社 ソリューション戦略本部 ソリューション企画開発部 部長)
 お問い合わせ・ご参加申し込みはこちら:ソリューション戦略本部 広報室
   TEL 044-739-1520 / Email: ssl-pro (at) cs.jp.fujitsu.com
当日はExPixelに関する技術デモ,新商品の発表,さらに大きな発表も予定されています。
ご案内状はこちら。飛び込み歓迎です。
http://blog.shirai.la/blog/2014/07/fujitussl0731/
プレスリリースについては本日15時以降に公開されます。

■SIGGRAPH2014 Posters採択,IVRC BoFも開催(鈴木)
 SIGGRAPH2014に白井研究室もポスター参加します。タイトルは”ExPixel: PixelShader for Multiplex image hiding on consumer 3D flat panel”で、3Dフラットパネルでの多重化不可視映像について発表いたします。同時に本ポスターは、Student Research Competitionに参加しており、SIGGRAPH2014に投稿されたすべてのポスター投稿から上位25位以内に選ばれました。ファイナルステージに向けてのデモとプレゼンの準備を進めています。

■相模原市立博物館との共同研究ワークショップ(小川)
 2014/7/19-21, 23-24に相模原市立博物館にて「スマ歩!さがみはら 博物館のココがスキ!」写真WSを開催いたしました。前回の写真WS「ネット記者デビュー」を簡略化し、もっと気軽に多くの人に写真を取っていただこうという企画でした。取っていただいた写真の中から、1枚だけ作品としてタイトルをつけ「スマ歩さがみはら 博物館のココがスキ!」の特設サイトに投稿をし、プロのカメラマンの方に優秀賞を選定していただく(現在も選定中)デイリーコンテストも開催しました。優秀賞に選ばれた作品は特設サイトトップページに掲載されていますので、みなさまぜひアクセスしてみてください。5日間で130もの作品ができ、お子さんだけではなく大人の方々まで数多くの方にご参加をいただきました。この場をお借りし、お礼させていただきます。ありがとうございました。
【スマ歩!さがみはら特設サイト】http://sumaho.sagamiharacitymuseum.jp/
【ワークショップ「博物館のココがスキ!」】
http://blog.shirai.la/blog/2014/07/kokosuki/

■この夏,JAXA×博物館+白井研で「全身・太陽圏」を展示中
相模原市立博物館2014年度企画展「JAXA×博物館 太陽にいどむ~日時計から太陽観測衛星まで~」において、白井研究室から新作「全身・太陽圏」を展示しています。
主 催: 相模原市立博物館,独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
会 期: 平成 26 年 7 月 12 日(土)から 8 月 31 日(日)まで
会 場: 相模原市立博物館 特別展示室
観 覧 料: 無料

白井研究室からは以下の展示を発表します.
<最先端の科学【全身・太陽圏】>
ガリレオの黒点スケッチから、太陽観測衛星「ようこう」、「ひので」など、様々な最先端の観測画像データに、観覧者がみずからの身体を使って、特殊球体ディスプレイを通してアクセスします。JAXA 監修のもと、世界にただひとつ、本企画展のために開発された特別展示です。

関連URL
http://blog.shirai.la/blog/2014/06/jaxa/
公式
http://sagamiharacitymuseum.jp/tenji_shisetsu/kikakuten_taiyoidom/
メイキング動画

本プロジェクトに関する学術発表は9月12〜14日に明治大学にて開催される「エンタテイメントコンピューティング2014」にて上石くんが発表予定です。
http://ec2014.entcomp.org
みなさま、ぜひ会期中に相模原市立博物館(JR淵野辺駅)にきて体験してください!

■Manga Generator in JAPAN EXPO2014(國富)
今月2日から6日にかけてフランスのパリで行われた、日本の様々な文化を扱う大イベント「JAPAN EXPO2014」にて、Manga Generatorを展示してきました! 毎年20万人を超える来場者が訪れていることもあり、会場は日本の漫画アニメのコスプレをしたフランスはじめ欧州の方々で大にぎわい!
そんなもの凄い熱気に包まれながらも「まんが王国とっとり」の共同研究として制作した鳥取県出身の3人の漫画家の作品「名探偵コナン」「ゲゲゲの鬼太郎」「遥かな町へ」のフランス語版ストーリーを展開し、5日間だけでなんと582個もの漫画が作成され、体験者数は把握しているだけでも1000人以上にのぼりました!
 初の学生だけの海外出張・展示ながら、こうして大成功を納められたのも、現地でサポートしてくれた多くの方々の助力なしではとてもなし得ませんでした。
現地コーディネーターとして全面的にサポートしていただいた新津亜土華さん、ブースの展示オペレータとして大忙しで奮闘してくれたオードリーにトーマ、そしてなにより、今回このような場での展示の機会を下さった鳥取県『まんが王国とっとり』のお二方、本当にありがとうございました!
Manga Generator まんが王国とっとり ワールドツアー、今度は来週の8月6日より台湾漫画博覧会において展示を行います。是非チェックしてみてください!(國富)

台湾漫画博覧会
http://www.ccpa.org.tw/comic/
Manga Generator×まんが王国とっとり ワールドツアー
http://blog.shirai.la/blog/2014/06/japanexpo2014/

■ さよならRex
今年1月から米国カーネギーメロン大学エンタテイメントテクノロジーセンター(CMU ETC)から白井研究室に留学していた Rex HSIEHさんが8月中旬に帰国します。
I have had a very good semester and got to work on many projects this semester, including FamiLink TV, Manga Generator, Global Game Jam, and various paper submissions and exhibitions. I got to witness many aspects of Japanese life and culture and am touched by people’s politeness, work ethic and kindness.
Many people in the lab are more than willing to help me in correcting my Japanese speeches as well as making phone calls for me when I need it. Hisataka went with me to city administration and even LeoPalace to get the documents done when I need to. Even though I am the only English speaker in the lab, students here are more than willing to talk in a language I can respond to, which really shocks and moves me at the same time.
I also make clumsy mistakes from time to time such as working with Genki and Kosaku, but they patiently corrected me in projects. Many other people, Kamishi, Taguchi…etc all helped me from time to time and made suggestions to my art. People always have time for me even when they are very busy and never hesitate to lend any support needed. Many adjust their own time so I can be helped, just incredible.
It is impossible to count the number of highlights I have had this semester, because they just keep on coming and never end. I will be going back to the United States next semester and will be graduating by the end of 2014 with a master degree, thereby ending my life as a student in established academic institutes possibly permanently, and am glad I was able to come to KAIT near the end of my academic student career.
<参考訳>
 今学期は、非常に良い学期となりました。FamiLinkTV、マンガジェネレータ、グローバルゲームジャム、そして様々な論文の提出や展示会など、多くのプロジェクトがありました。日本の生活や文化の多くの側面をこの目で拝見し、人々の礼儀正しさ、仕事の倫理と優しさに触れることができました。
 研究室の多くの人々は自分の日本語の会話やスピーチを修正してくれるだけでなく、電話をかけるときに喜んで助けてくれました。Hisatakaは、市役所やレオパレスに私と一緒に行き、私が片づけなければならない書類を手伝ってくれました。私が研究室で唯一のイングリッシュ・スピーカーであったにも関わらず、この研究室の学生は、私が応答できる言語で会話することを望んでいました、このことについては本当にショックであったのと同時に、私を揺り動かしました。
 (Manga Generatorプロジェクトチームの) GenkiやKosakuとの作業において、時おり不器用な間違いを犯すことがありましたが、彼らは辛抱強く私の仕事を修正してくれました。他の多くの人々などKamishi、Taguchi…みんな時々私を助け、私の芸術に提案をしました。白井研究室の人々は常に必要なすべてのサポートに力を貸すことを躊躇せず、また非常に忙しくあっても必ず、私のために時間を割いてくれたました。時間を調整していただき、私は助けられた。本当に驚くべき事です。
私は今学期のハイライトの数をカウントすることは不可能だと思います。次の学期は米国に帰国し、おそらく今年の末に修士号の学位とともに、可能な限り永久に学術機関での学生として私の人生を終わらせることになります。そして私の学生キャリアの終了間際に神奈川工科大に来ることができたことを嬉しく思います。

<さようなら,Rex!! 原文はこちら>
http://blog.shirai.la/hrex/2014/07/31/japan-overview/

■ 編集後記「Rexのはなむけにひとこと」
【鈴木】漫画チームとしての活動お疲れ様でした‼英語の論文のときに快く手伝ってくれてありがとう。CMUに戻ってからもアーティストとしてスキルアップしてください。May God bless you!
【國富】7か月という短い期間でしたが、同じManga Generator開発チームとして、互いに多くの事を学べたと思います。次もし機会があれば、今度はゆっくりとフランス旅行しましょう。 加油!
【小川】俺は忘れない!本当にありがとう!また会おう!
【白井】台湾人でアメリカのカーネギーメロンの学生、しかもアーティスト。私たちが学んだことは日本語や英語といった言葉だけではないと思います。ろくに英語のバックグラウンドがあるわけでもないMangaチームが、言語の壁など関係なく製作・開発している様をみると、次世代の日本人のあるべき姿を感じます。個人的にはRexと美術や表現、教育についての論理的なディスカッションができたことは興味深かったです。世界は広い!でもまたきっとどこかで会える気がします。再見!

★次号は8月下旬に発行予定です。
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・白井研究室メールニュース「白井研究室通信」第42号 [発行部数 1143部]
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