Archive for 2013年3月3日

喰える履歴書添削(基礎編)

ゲーム関係の就職、それも有名企業の企画職に内定するともなると、会社説明会は1万人を超え、送られてくる履歴書は数千通といった規模になります。その中から採用されるのは年間10名以下、せいぜい2~3人といったところです。

実際にそのような採用試験で最終面接や内定をもらうようになると、各企業がどのような人物を必要としているのかが感じられる能力が必要になります。正直なところ、最終面接は「相性」や「勝負運」も重要なので、攻略法のようなものは掲げませんが、書類審査や一次試験などの予選であれば攻略法はありますし、これは一般的な企業でも共通な点が多いのです。

さて、ここで研究室のMくんから履歴書添削依頼がありました。

今年は遅れがちな学生が多い就活戦線ですが、Mくんは就活には積極的に動いている方です。
普段は先生に報告も相談もせずに「あす受けに行きます!助けてください…」であれば間に合いませんが、2~3日前に持ってきてくれたので、スキャンして添削しています。

今回はじめて添削した内容ですが、意外にも左側の修正箇所が多い。
「文字の丁寧さ」、「実績」などは数日で直せるものではありませんので、本来であれば10月ごろから着手しておきたいところです。

【履歴書の左側】

氏名や住所、学歴などを書くパートです。

自分の名前は楷書で丁寧に書こう!

名前を大きく書くのは自身がありそうでよい、が、「楷書」とは正方形に近い縦横比で繋げずに書く書体です。
例えば、名前が「白井 暁彦」であれば、最も字画が多い「暁」を基準に「彦」や「白井」を書くべきでしょう。
PC作業に慣れているのであれば、EXCEL版の履歴書サンプルを探してくるか自分で作り、練習します。鉛筆などで正方マスを書いてから書くのも良いでしょう。

他にもこのパートは「ハンコは最初に押しておけ」とか「ライトボックスか窓を使ってトレス」などいろんな技があります。

現住所、地番が入らなくなるのは、練習していない証拠

縦横比でいうと楷書を全角とすると半角で書くイメージです。

ふりがなはなんのために書くか?

漢字の上手い下手は「全体の雰囲気」で、丁寧に書きさえすればフォローすることができるものです。最低でも読むことができますが、「ひらがなが下手」という方は致命的です。「ふりがな」は、機能的には「住所氏名等で読めない漢字を読ませるため」ですが、印象上は「何だ、コイツのこのひらがな、自分の名前や住所でこれかよ…!」という事になります。

よくある漢字の名前ならまだいいのです、でも最近は「フリガナ無しでは読めない名前」が増えています。よみがなを含めて、「名は体を表わす」ということなので、特に慎重に美しく書く必要があると言えます。

練習したい人は、50文字しかないので練習しましょう。カタカナ合わせても100文字です。
もっと時間がない人は、自分の名前と、助詞「て、に、お、は、の、か、よ、り」あたりは出現回数が多いので要注意です。あとは促音「っょ」などは大小の区別が付くように。

まあ小学校1年生の内容ですけどね…そこを甘く見てはいけません。
君たちは採用する側から見ると「ゆとり教育世代の子どもたち」なのです。
「基礎で重要な内容ほど、いい加減にやってきた」、「できなくても厳しく指導されてこなかった」と思われていると考えて対策したほうが良いです。

カタカナ、アルファベットも美しく

IT全般に言えることですが、実際の業務で使う文字、特にPCではなく、企画書ラフやスケッチ、ホワイトボードで書く文字の殆どはカタカナとアルファベットです。履歴書の右側ならともかく、左側でこれらの文字が光る場所は以下の点でしょう。

・学部学科名(カタカナ)

特に最近は「情報メディア学科」などカタカナ学科が増えています。クラシックな漢字学科名のほうが印象がいいと思いますが、しかたない。悔いるのはそこではなくて、カタカナ学科名を書く人のカタカナが汚ければ、所詮それまで、ということですね。というわけで自分の学科名ぐらいは美しく書きましょう。特に、「情報学部 情報ネットワーク・コミュニケーション学科」といった長い名前になりがちなので、美しく書くには、縦に長く詰めていくしかないと思います。

それからカタカナには混同しやすい文字が多いです。「システムデザイン」という文字を書かせてみると、その人の性格や、普段人に見られる文書を書いているかどうか、がよくわかります。

具体的には「ツ/シ/ラ」、「ス/フ」、「テ/ラ」、「ン/ソ」、そして促音の大小ですね。

・メールアドレス(アルファベット)

IT関係で仕事をしていると、アルファベットの[o/0][s/S][a/u][1/l][,/.]などを、「判るように書けていない人」が結構いらっしゃいますが、これは致命的です。特にメールアドレスで「a」と「u」を間違えている方は、以後の連絡ももらえない可能性があります。

ところで「恥ずかしいメールアドレス」使っていませんか?

・常識的な語句、フォーマットを間違える

履歴書の左側なんて間違えるはずがないと思うのですが、以下の様な間違いを見かけます。

・「☓卒業予定」→「○卒業見込」
卒業は「自分の意志だけでできるもの」と思っていませんかね…

・「以上」「以上、現在に至る」

どちらかを忘れずに。「以上が右下に書いていない文書を読むと気持ち悪い」という感覚が異常ではなく正常です。

・資格に取得年月が書いていない

これは結構忘れがちです。罫線で年月日が入っている履歴書スタイルもありますが、左側に書く場合、資格名の右側に括弧付きで書くと良いと思います。

(例) 普通自動車運転免許 (平成24年3月取得)

その他、左側で常識的に気をつけたいところ

・学歴は「高校入学」から書く
理由は、義務教育ではなく、「試験をして自分の意志で入るから」です。恥ずかしかろうが何だろうが、偽ってはいけません。
そういう意味では試験をして自分の意志で入るのであれば、私立中学なども書いていいのだと思います。
ところで私のように、いろんなところに就職して博士まで行くと、普通の履歴書では行が足りなくなりますね。
新卒ではない人は「業務経歴書」のほうが重視されますので、そちらで頑張って書きましょう。

・「職歴なし」を記載し忘れる

これを書くことで本人に利益はない項目ですから、普通は書き忘れてはいけません。新卒の履歴書の場合はこれを書き忘れると「書類不備」になることもあるそうです。
新卒と既卒、中途採用を同じ枠で採用しているケースなどではプラスに働くこともあるかもしれません。

 

【履歴書の右側】

実はJIS規格の履歴書では左側しか定められていません。では右側は何なのでしょうか?一般的なコンビニ履歴書の場合は右側に扶養家族や希望などを書く欄がありますが、あれは必ずしも必要ない、ということです。ただ習慣上も皆さんの採用を考えた上でも、ひと通りのスキルが見える項目はあったほうが良いと思います。神奈川工科大学の大学指定履歴書の場合は、右側に卒論や自己PRについての欄があります。

「卒論の概要」…面白そうであること

新卒で就活中の方は「卒業」ではなく「卒業見込み」であることを忘れてはいけません。

しかしなぜ、就活しながら卒業研究などしなければならないのでしょうか?
それは「自分で新しいことを見つけてチャレンジできるかどうか」を見ているのだと思います。

就職活動は仕事ではありません。仕事を始めるだけの十分なスキルや心構えがあるかどうかを問われています。
その状況下において、学位取得の条件であり、かつ「研究」という「今まで誰もやっていないこと」を『その分野の専門ではないが何かの専門家』に判断して頂く必要があります。それも短い時間で。

ゲーム関連やITサービス関連の仕事であれば、まずその内容が「面白そうであること」が重要でしょう。
・タイトル
着眼は鋭いか、短い語句で表現できているか、正式タイトルではないなら(仮)なども忘れずに。
・新規性の調査や市場などの需要は把握できているか?
他人のテーマのコピーなどであればGoogleに聞けばすぐに分かります。あなたがGoogleに聞いたように。
・手法としての新しさはあるか?
「こんな数行で新しさを書くなんて!」と思うかもしれませんが、あなた自身がまだ専門家ではないでしょう。そして読み手も同様に専門家でない人だとおもいます。しかし読み手が「これは新しい!」と思えるような要素に出会えていないなら、それはあなた自身にとっても「面白くないこと」という事ではないでしょうか。
卒論の場合は先生がテーマを設定する場合もあると思います。しかしその中で「自分なりの面白さ」を見いだせていないのであれば、それはやはり「面白くないこと」であることは間違いありません。ゲームやITサービスにおいて、「面白くないことでも進んでやれます」という才能は『必要がない』とは言いませんが、『面白くないことをそのまま自分の顔にできる人』は採用する理由がないのです。

そして研究はひとりでやるものではありません。チームである研究室の先輩や先生との歩調をともにしているか、といったことも重要でしょう。

どうやってまともな作文をするか

まず具体と抽象をとらえ…という話からしても、一朝一夕にはどうにもならないと思いますので要点のみ、まとめます。

具体的でない作文の具体例:「得意科目は数学です」

数学全般でしょうか?せめて「微分積分学」や「代数学」など、科目の名前を書きましょう。成績証明書で確認してもらえます。「情報・コンピュータ関係」も同じくです。例えばコンピュータサイエンス、データベース、資格系、グラフィックス、プログラミング(各言語)などが書けるはずです。「各言語」とは、C/C++、Java、JavaScript、PHP、Python、といった言語のことです。他に何がありますか?大学で学んだのであれば学習時間、プロジェクトがあるなら、行数ぐらいは書きましょう。

具体的には「どうやって?」

読後感で「で、どうやって」、「で、どうなるの?」、「で、どんな意味が?」といった感想を抱かないように気をつけて文章を構成しましょう(=いきなり書かない、構成を考えてから書く)。その中でも特に重要なのは「どうやって(how)」を伝えるための「具体」です。

例えば、「自治体の公共施設におけるIT活用によるコミュニティ形成支援」という話であれば、
「Google Apps Scriptを用いた地図情報利用の高齢者向け地域振興ITサービスを相模原市の博物館において実施」と書けば具体的です。短くするにしても、具体的なワードをできるだけ残すべきでしょう。

“あなたの専門用語”が命取り

例えば、学生の作文を直していると、「ネット」「アップしたもの」「プレゼン」など、「意味はわかるが、正確ではない用語」がよく出てきます。これは、「読み手によってゆらぎがある言葉」ですので誤用・慣用をさけるべきです。それ以前に「これは本当に先生と進めているの?」という疑惑が持ち上がります。専門家はそのような誤用・慣用は避けるのが「専門」たる所以なのですから。

しかし、誤用が少ない単語というものは文章が平易になりがちです。例えば上記のような例で、カッコつけたいなら「GIS」とか「UCG」とか専門用語が出てくるべきでしょう。ただしその場合は、「GIS(Geographic Information System;地理情報システム)」といった表記になり、かなり長くなってしまいます。工夫が必要です。

文字の切れ方に配慮がない

以下の履歴書作文はいかがでしょうか。

[TypeA]
私はプログラミングには自信があります。
大学1年の頃からすべてのプログラミング科目においてSかAの成績で取得していま
す。また周囲の学生が課題に詰まっている時も、時間を見て丁寧に教えることで自
らのスキルとしています。

[TypeB]
私はプログラミングには自信があります。大学1年の頃からすべてのプログラミ
ング科目においてSかAの成績で取得しています。また周囲の学生が課題に詰
まっている時も、時間を見て丁寧に教えることで自らのスキルとしています。

[TypeC]
私はプログラミングには自信があります。大学1年の頃から全てのプログラミング
科目においてSかAの成績で取得しています。また周囲の学生が課題に詰まって
いる時も、時間を見て丁寧に教えることで自らのスキルとしています。

「文字の切れ方」 は気になりませんか?

特に文字の切れ方「す。」でおわる、無意味な空白。
これらは「何も考えないで書いている」か、「熱意がない作文」とおもわれる典型です。

熱意があるなら、各行で8割以上は満たすものです。
そして推敲もするべきですし、変な改行で変な雰囲気になることも避けるべきです。

レイアウト感覚や文字の扱いがおかしい人、句読点が正しくない人、これらはすべて『美的感覚』が疑われます。
美的感覚が低い人は、会社の中でトレーニングしてもなかなか上がりませんし、仕事が遅くなり、周囲にストレスになります。

逆を言えば、美的感覚が正しければ、美しい履歴書も素早くかけて、
多少内容が薄かったとしても、読んでもらえるチャンスや、チームに入れてもらえるチャンスが増えるということです。

カッコの使い方はカッコよく

例えば下の文で読みやすいのはどれでしょう?

「コミュニティを広げていく」システム
「コミュニティを広げていくシステム」
コミュニティを広げていくシステム

カギカッコ正しい位置で閉じましょう。そしてアンダーラインや傍点、太字、飾り文字などは、履歴書の左側ならともかく、右側では禁止されていないのではないでしょうか。

『Q:履歴書で許されるのはどこまでですか?』

「履歴書で許されるのはどこまでですか?」という質問をネットに投げかけるまでもなく、それは「あなた自身の顔である」と思います。グラフィックスや多彩な表現で印象を良くしなければならない業界において、誰が決めたかもわからないルールに従う必要がありますか?そして、「ここまでなら許されるだろう」という基準がない人を採用できますか?これは「服装は自由です」と同じ質問かもしれませんが。

以下、まとめてみました。間違ってるかもしれません。

【普通はOK】公務員的なところで通用

・カギカッコ「」、二重鉤括弧『』
・太字(力を入れて書く)

【ボーダーライン】会社によっては問題なし

・アンダーライン
・画像入り、張り込み、カラー印刷
・フリクションペン使用
・WordやExcelで作成、PDFで送付(陰影のぞく)

【もしかするとそれが理由で落ちる】世間的な常識でアウト

・傍点、飾り文字
・ハンコがシャチハタ、曲がっている
・印鑑が画像(電子証明書など入っているなら別)
・文字が汚い、雑な印象
・その他、この会社の社員としては「ありえないレベル」の美的感覚

【絶対落ちる】可能ならバイトでも雇いたくないレベル

・写真がない、印鑑を押す場所が空白
・明らかに嘘、絶対嘘、おそらくウソ
・他人の履歴書である(破綻している)
・文字が読めない

以上の常識を踏み越えて行くならば、それを埋めるだけの「ちゃんとしているところ」があるべきだと思います。

たとえば、「この人は文字は荒っぽいけど、内容は明らかに面白い」とか、「画像入りだけど、これ、無ければ伝わらないね」とか、そういったことですね。

【志望動機】「御社」ほど重要な漢字はない

就職活動で初めて使う感じかもしれませんが「御社」ほど重要な漢字はありません。

「御」「社」の字は、PC時代でも封筒など、ビジネス文書の中でも特に直筆で書くことが多く、それでいて客先などに向けて恥をかきやすい文字です。

「自分は丁寧に書こうと思えば書ける」と思っている人でも、それを示さなければ落とされますし、誰でも同じような漢字を書くのですから書類審査で弾きやすい漢字なのです。

作文の内容としては、ここは企業研究を書く必要があります。

『A社でもB社でもC社でもD社でもなく、御社です!』ということを限られた文字数で具体的に書く必要があります。
そして、この産業にビジネスマンとして関わり、糧を得るという理解と覚悟があることです。

ゲーム開発企業の場合は特にハードルが高いです。

「志望理由」は企業研究であり、自己研究は「自己PR」です。これらは連携させて書く必要がありますのでまとめます。

【落ちるレベル】即断

・ゲームをしない
・最後に買ったゲームが3年以上前
・できれば海外には出たくない

【文字の無駄】なくてもいいが他にも書くことがあるはず

・有名タイトルについて「大好きだ」と書きつらねる
・ゲーム開発と直接関係ない絵師や声優について述べる
・ゲームの辛辣な批評をする(その振り上げた斧はどこへ下ろすつもり…?)
・英語が好きだ、読める、TOEIC点数は書けない、そもそもTOEIC受けてない。
・いい事しか書いてない(苦労してない風味)

【見てもらえるレベル】ここからプラス評価

・有名タイトルがなぜおもしろいのか、なぜヒットしているか分析している(データ付き)
・おもしろいがヒットしなかったゲームについて具体的な改善点が見えている(コストなどを度外視)
・コンテストや同人販売実績など具体的かつ外部評価可能なスキルがあり、それが業務に関係ある
・自分が関わりたいタイトルについて、何百時間プレイしたかを列挙できる
・すぐ現場で使えそうなプログラミングスキルとEXCELスキル、文章力がある
・「苦労したこと」が書いてある、しかも読み手が共感できる。
・英語80%の環境でも普通に生きていける

【面接に呼んでみようと思うレベル】

・すぐ使えそうな新技術を研究している(儲かりそうなAIとか)
・アイディアだけでなく、効果とコストを見積もっている
・有名コンテストで10位以内の実績、しかもメインメンバー
・「苦労したこと」が共感できる、しかも実戦ですぐ使えそう
・企画書が国際市場を見極めている
・英語でドキュメントが書けそう

これらの「志望理由」がすべて次の「自己PR」につながっていきます。

【自己PR】誰も”自慢話”など聞きたくはない

前項の分類で「自分がなぜこの会社を選んだのか」を明確にしたのであれば、「自己PR」は下の句です。
逆を言えば、この「志望動機から自己PRの流れ」を「理由→希望」という流れでかけなければ、ただでさえ狭い文字数制限の中で、”読み手の読後感”など設計できません。

繰り返しになりますが、共通として、
・文の切り方(句読点・改行)はセンスよく
・余白は残さない、まとめに1行残しながら考えて書く。
・ESなどアンダーラインや太字などが許されている場合は積極的に
・作文はポジティブになるように
・数字や名称など具体的、客観的にはかれるものを書く
・嘘になるような書き方は絶対にしない

といったところでしょうか。

大学教員をしていると感じることなのですが、「『ゆとり教育世代』における最大の問題」は、マインドにあります。

「自分で高いハードルを設定しない」というマインドです。

例えばアクションゲームであれば、EASY→NORMAL→HARD→SUPER HARDといった難易度設定があります。動作が超高速だったり、敵が硬かったり、数が多かったり、という難度です。

しかし、ゲームを作る側にとって、これは「SUPER HARD」が最大のスペックとして「設計されているもの」なのです。ですから、いちプレイヤーが「SUPER HARD」を選んだとしても、それは『あたりまえ、想定内』の出来事であり、彼がゲームを作る側の素養があるかどうかとは直接関係しません(下手で何時間も遊べるよりは、上手くて効率が良いほうが、ある意味では”良い”のかもしれませんが)。

逆を言えば、この論理ではいつだってEASYを選べるのです。

具体的にはこんな日常会話にそんなマインドが現れてきます。

「先生、~までやればいいですか?」

そんなマインドで、人々に「このゲームを買いたい、金を払いたい!」と思えるようなアトラクティブな要素を提供できるのでしょうか?君たちの知っているゲームはそんなにユルい?

『ゲームらしきもの』を作るのであれば、それでいいのかもしれません。
でもトップメーカーは『ゲームらしきもの』を作りつづけることができますが、本質がないと、あっという間にユーザに飽きられて、大きな損害を出して、いずれは潰れてしまいます。
しかも有名タイトルで、保守的な要素が重要な仕事であればそれもいいでしょう。でもそれは「次の世代のエンジニアにとって勉強になる」というレベルの話でしかありません。実際には、ものすごいスピードで開発し、品質を上げて、他のタイトルから客を奪っていき、利益を上げて、「新しい軸」を生み出す必要があります。

またアトラクティブな要素だけでなく、人をもてなす要素、つまり「ENTERTAINMENT」については上限がありません。
人は、たった一つのマイナス点があっただけでも、それまでのLuxury(豪華さや贅沢さ)を忘れることができます。どんな綺麗なCGが出てきたとしても、主人公の顔のポリゴンが欠ければ、それが気になってしまうものなのです。

だからこそ、「喰える履歴書」としては、本当に「一部の隙もない。それでいて面白みがある」というラインが重要なのです。

以上、「基礎編」を終わります。