IVR展2015に行ってきました/講演から

こんにちは、神奈川工科大学  情報学部  情報メディア学科  3年の藤澤です。

6月25日(木)、東京ビッグサイトにて開催された「3D & バーチャルリアリティ展」および「設計・製造ソリューション展」と、特別講演を見学・聴講してきました。

私は今回、大学の授業の一環として参加し、受け身としての参加という形になりましたが、そこでの講演や展示では驚きや感動など、そこへ行って体験することでしか得られない発見をすることができ、とても充実した1日を過ごすことができました。

IVR展で私が聴いたり、体験したことやそれに対して思ったことなどの一部を紹介したいと思います。

 

『設計・開発ソリューション展特別講演「日産自動車のIS/IT部門が目指す“Digital Strategy”」』

私たちはまず、展示を見学する前に特別講演を聴講しました。講演は2つあり、一つ目は日産自動車、二つ目はコマツという会社のものでした。今回は日産自動車の講演について紹介します。

講演の内容は大きく4つありました。まず、日産の概要説明があり、日産はルノーという会社と合併していることを恥ずかしながらここで初めて知りました。講演をしてくださった行徳セルソという方はもともとルノーという会社に所属していたみたいです。そして日産にはIS/ITという部門があり、その部門が今まで行ってきた活動や成果、及び“BEST”という、今年完遂したプロジェクトの内容などの説明がありました。その後、2011年から始動した“VITESSE”というプロジェクトについての説明があり、最後にそれらを含めたIS/IT部門のこれからの方針の説明という内容でした。プロジェクトの内容の詳細についてはここでは割愛させていただきます。

講演では、行徳さんの話し方やスライドの癖が強かったので、理解するのが難しかったですが、プロジェクトの規模の大きさや会社としての推進力の高さなどがひしひしと伝わってきて、とても感銘を受けた講演でした。その時の資料を以下に載せておきます。

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ここから展示の方に移ります。

『フォーラムエイト』

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上の画像にありますようにフォーラムエイトという会社の展示では車のシミュレート体験を行っていました。私も実際に体験したのですが、本物に近い感覚で運転操作を行うことができ、とても感動しました。

このデバイスは主に自動車教習所に向けたものとして開発され、より現実に近いシミュレーションができるように改良しているようです。残念ながら衝突などの事故やそれによる衝撃、運転時に受ける車からの振動やエンジンの衝撃などは体験できず、人が歩いていたり、対向車が来たりしないため、本当に初心者向けである感じがしました。

 

『日本バイナリー』

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日本バイナリーという会社では触覚にうったえるデバイスを体験することができました。ディスプレイに移るものを実際に触っているように感じることができ、驚きました。ペン状のものを自分で操作しそれに応じてディスプレイの映像が変化します。そしてディスプレイの動きに合わせて装置の中のモーターが回転し、それによって感覚が得られる、という仕組みです。これは今後、感覚を必要とする機器に必要になってくる、そう感じました。

 

全体を通して感じたことは、ヴァーチャルリアリティの目覚ましい進化によって今までできなかったことができるようになってきていること、そして自分が学校で学んできたことがこの業界で発揮できる、そしてそれにはもっと勉強が必要であるということがわかりました。

就職活動へ向けて企業や業界の大まかな感じを感覚としてつかむことができ、とてもいい体験ができました。

 

IVRC調査結果 藤澤佳記

 

IVRC2015の調査結果

・自らが人間以外になった時の目線体験

実現されているものはないが、何になりきるのか、どういったコンテンツなのか掘り下げていくことが今後期待される。また、すでに鷹の目線などのものは存在した。ipod.item-get.com/2013/09/post_185.php

ゲームの要素として用いる場合、新規性に欠ける。

・アクションすることで刺激を受ける筋肉を表示し、ランダムで得点を出すゲーム

前例を見つけることはできなかったが、使用している筋肉を表示する、区別する手段に問題が生じた。サー

モグラフィーなどを考慮したが、現実性のあるものを考えていきたい。

・ダンスでけがを治す!?

現実的にダンスでけがを治すことはできないため、ゲームに用いることにする。ダンジョンのようなゲームに

し、回復の手段にダンスを用いることなどを考えている。ゲームの内容次第ではありきたりなものになってし

まうため、ダンスで回復する以外にも新規性を見出す必要がある。

・撮った写真が二枚出てきて、一枚は不自然に写り、それらで間違い探しができるアプリケーション

前例はないが、インパクトに欠ける。また、新規性においても、ただの間違い探しではありきたりである。

・撮った動画が映画のようになるアプリケーション

撮ったものが変化するアプリケーションは多く存在し、新規性に欠ける。方向性について考え直す必要があ

る。

・指紋認証のように、手の動きによる人物認証システム

人物認証システムは指紋認証、顔認証など、さまざまに存在する。手の動きについては新規性があるが、実現

が難しく技術的な面で再考が必要となった。

今回の課題を通して実現性、インパクト、新規性の面から考慮しなおすべき点が多く発見できた。次回に向け、内容をさらに深く掘り下げていきたい。