技術としかけ

Manga Generatorの裏側の技術・しかけの紹介

姿勢評価関数「KinEmotion」

姿勢評価関数「KinEmotion」はMicrosoftのKINECT for Windowsにより得られた人間の骨格情報をもとに、体験者の関節の角度を計算し、体験者のポーズを評価している。これにより、ポーズに合わせたマンガ効果の自動選択を可能としている。
また、言語的ではない入力となるため、国際フィールド試験ができる可能性もある。
論文 小出雄空明「マンガ没入型エンタテイメントシステムの可能性」電子通信学会,pp208-211,2013
特許 「姿勢判定方法,プログラム,装置,システム」特開2013-37454
KinEmotion

 

感覚運動遊び(Sensory Motor Play,sensorimotor play)

感覚運動遊びとは、身体を動かしているだけで「楽しい」と感じる”遊び”である。ピアジェ発達心理学によると「生後から1歳半〜2歳くらいまでの遊び」と示されている。人間が認知(視覚不要)し、脳からの信号により筋骨格を動かすことで外界の操作ができる。つまり誰にでもできる「楽しい」遊びである。言語に依存しないため、国際的にも通用するものである。
WiiやKINECTを代表するように、国際的なゲーム産業プラットフォームにおいても利用されている。Manga Generatorにおいては体験中の「必殺技」のポーズや普段しないヒーローポーズなどをとらせることで感覚運動遊びを体感させている。世界観やセリフ、吹き出しの形状などからアクションの創発を誘導している。以下の画像の通り、4カ国でも同様に大胆なポーズへ誘導できていることがわかる。
アクションの創発

 

1枚のマンガで世界観を構築

体験者が自然な流れでポーズを取れるよう、1枚のマンガのなかで世界観を構築する必要がある。そのために序盤・中盤・終盤に最適化を行っている。
序盤:ストーリー上の体験者の役回りを伝えるために、ナレーションとセリフによってストーリーの目的と状況を伝えている。
中盤:アクションの創発を誘導するため、セリフと吹き出しを激しくしている。これにより、感覚運動遊びを体感させる。
終盤:オチを一直線ではなく少しひねり、さらに勝ち負けを示さないことでキャラクタのイメージを損なわない終わり方にしている。

 

絶対に失敗しない設計

あらかじめストーリーを設計することにより、開発者の意図からぶれることのない設計となっている。さらに、ナラティブがレールに沿っていてもインタラクティブ性や自由度,クリエイティビティを維持可能となっている。
感覚運動遊びにはアゴンや勝ち負けの要素が必要ではないため、勝ち負けを示していない。これらによって舞台やキャラクターの印象を破壊しないうえ、「失敗」や「負け」というネガティブな印象を体験者に与えないようになっている。

 

体験者へのフィードバック

姿勢評価関数「KinEmotion」を利用し、体験者のアクション性の評価という形で、フィードバックを返している。体験にインタラクティブ性を持たせ、さらにゆるいアゴンを設定できる。
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広告としての可能性

自分が生成したオリジナルマンガが”その場”で印刷され持って帰れるというのは、クリエイティビティ、ノベルティ、オリジナリティを実現している。印刷面の裏面には、許諾された「マンガ雑誌表紙風(イベント情報などの広告)」が印刷されている。自分が出演している世界で一つだけのオリジナルマンガであるため捨てづらい広告媒体としての価値がある。

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