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投稿者: 望月 宥冶

Japan VR fest.展示

2017年2月27日 (展示レポート)

こんにちは。望月です。

2月25日に行われたイベントJapan VR Fest.に参加し、「Real Baby – Real Family」を展示させて頂きました。

今回はJapan VR festでの展示の様子をお届け致します。

会場案内

私たちのチームは前日設営には参加せず当日設営だったため、朝8:00に会場入りするために、
大学を朝5:00に出発しなければならなかったため、なかなかハードでした。

設営の様子

筺体設営完了

しかし、筺体まで組んだところで、「あれ?赤ちゃんベットを止めるネジと、パソコンの映像端子がない..」ということに気づき、10:00に秋葉原を買い出しで駆け回ることになりましたが、10:30には買い出しを終えて、無事、設営完了することができました。今回の失敗を次の展示(インタラクション2017)で繰り返さないためにも、機材リスト作成(ケーブル1本単位)は徹底したいですね。あとは、荷造りを1人ではなく、数人でこなすと「○○入れた?」などの確認の会話が飛び交い忘れ物も無くなるのではないでしょうか。

展示は11:00から開始し、1,2週間前にお父さんになった方や、カップルでJapan VR fest.を楽しみに来られた方、家族連れで来られた方、外国人の親子、2次元の中の人、など、言語を越え、次元も越えて多くの方々に体験して頂くことができました。(13未満のお子様には保護者の方に斜視になるおそれを説明したうえで、Viveのバンドを締めない状態で体験して頂いております)

イクメン教習

子どもが赤ちゃんを育てる

体験の中身に興味津々

カップルで体験

外国人の方も日本の育児体験

外国人の子どもも育児体験

次元を越えた育児体験

 

 

展示を終えて大学に帰り、Twitterで「赤ちゃん VR」と検索し眺めていたら、朝日新聞デジタル編集部記者の方からとても励まされるようなコメントを頂いておりましたので、ご紹介します。

私たちはこの体験を通して「家族愛を伝えたい」という思いから制作を始めました。
また、学会に向けて論文を書く中で「家族愛」では技術的な論文を書けないため、「ナーシングシミュレータ」や「エンタテインメントとしての在り方」を探っている最中の展示で、「感情・本能のハック」、「いてもたってもいられない感情が、自分の深いところから湧いてくる」といった感想を頂き、技術だけでは語れない体験がそこに在り、私たちはVRを通してそれを伝えていける誇らしいことにチャレンジしているのだと実感しました。

 

Japan VR fest.のレポートは以上で終わりです。
次はインタラクション2017でお会いしましょう。

投稿者: 望月 宥冶

2017年春の「Real Baby」展示情報

2017年2月23日 (展示情報)

こんにちは。望月です。

今回は2017年2〜3月の展示情報についてお知らせ致します。
IVRCよりパワーアップした展示をお送りするので、是非遊びに来てください。

Japan VR fest

日時: 2017年 2月 25日(土) 11:00~18:00 (撤収作業の都合上18:00前に体験を終了する可能性があります。)
場所: ベルサール秋葉原 2階 アキバ大好き祭内

昨年度まではOculus Festivalという名称で開催されていたイベントですが、
HTC Viveが発売されたことを受け、Japan VR festに改名されたイベントです。
都内で開催され、多くのインディーゲーム作品が集い、そのVRゲームを無料で体験することができます。
また、私たちの作品を学会以外の場所で体験できる数少ない機会となっております。是非お越し下さい。ブース38番でお待ちしております。

インタラクション2017

日時: 2017年 3月 2日(木)~4日(土) 10:00~
場所: 明治大学中野キャンパス

情報処理学会主催のシンボジウムです。
学会発表ということもあり、口頭発表や展示審査が中心ですが、インタラクション2017主催にあたり
「一般の参加者(家族連れや中高生など)の方にもインタラクション研究の最前線を体験頂く機会を提供する」
ということを視野に入れて開催されたイベントでもありますので、気兼ねなくお越しください。

3日間で異なる展示・発表を行っており、Babyの体験が行えるのは3月4日(土) 12:30~14:30 6階 ブース番号55での展示のみとなっております。
プログラムをご覧のうえ、お越しくださいますようお願い致します。

Laval Virtual 2017

日時: 2017年 3月 22日(木)~26日(土) 10:00~
場所: Laval Place de Hercé

Babyの初の国際展示になっております。欧州最大のVRイベント、Laval Virtual日本からお越しいただくことは少々困難な場所ではありますが、
このBlogを通じてイベントの様子や、現地での活動の様子を張り切ってリポートしていこうと思いますので、ご期待ください。

また、新たにポスターを制作したので、こちらも是非ご覧ください。

投稿者: 望月 宥冶

論文投稿をして…

2017年2月22日 (開発者日記)

こんにちは。望月です。

本日は、決勝大会後から取り組んでいた論文執筆について報告も兼ねて書いていきます。
論文を書く目的として、以下のようなことを考えながら取り組みました。

  • 1年かけて学んできた技術をまとめる
  • プロジェクトの今後を整理する
  • 3年生のうちから技術文章の書き方について学ぶ

実際に書こうとしてみると、どう書き出していいかわからず、
IVRCの企画書を読み返したり、別の論文を見てみたりと、技術論文を書く以前に「言語化する」というところで心苦しい思いを沢山しました。
なので、今回はこういったところから、「私が思う3年生に送る論文の書き方」と称して、初の論文執筆でなかなか書けない人や、もしかしたら卒論で苦しんでる4年生の方がこのサイトを見て、少しでも助けになれば本望です。

まず、論文の構成としては、以下のようなものが良いと思います。

  1. モチベーション
  2. 先行研究
  3. 理論
  4. 実験
  5. 結果・考察
  6. おわりに

さらに1章ずつ噛み砕いていくと、

モチベーション

初めて書くときは、モチベーションと言われてもパッとしないのに加えて、Google先生に聞いても、「導入を書く」くらいのことしか出てこないと思いますが、ここで書くべきことは「君はなぜこの研究をしたの?」と質問されたときにあなたが答える回答を書く場所で、「こういう問題を解決したかったから」、「こういう作品があったら素敵だ」ということが書ければいいと思います。私たちの論文では、おそらく技術論文に相応しくないであろう「愛」について書いてあります。

先行研究

参考にした技術や類似の先行研究を書きます。私たちの作品はIVRC発ということもあり、同じくIVRC発であるYOTAROを先行研究として書かせて頂きました。また、ここでは、「先行研究ではこうであったが、私たちの研究ではこういうことが可能である」ということを明記する必要があると思います。

理論

こちらは、学んできたことのまとめになると思います。私たちの顔画像の技術を元に説明すると、「平均顔用意→顔画像の特徴点取得→若年化モーフィング」といったようなことを分かりやすく説明できれば良いと思います。

実験・実装

こちらでは、システム構成図を元に、作成したコンテンツやアプリケーションについて説明します。私たちの作品は、Live2Dを用いた顔の表情変化について、音・画像・触覚を用いたインタラクションについての2つ要素があるため、システム構成図を2つ用意して説明しております。理論で示した内容でなにを作ったのかというところを書くところだと思います。

結果・考察

こちらでは、実験から得られた結果を提示します。今回はIVRCやHEAT 5thといった展示を通して学んだこと、アンケート結果、今後このように発展させることができるだろうというところを書いています。

おわりに

ここは要旨と同じ内容が来ると思っています。今回の論文では、今後のプロジェクトの方向性として2つの柱を立てていたため、そのプロジェクト始動時に、その足掛かりとして役に立つような、先行研究としてこの論文が載るような記述で締めくくっています。

以上、ざっくりではありますが、私が冬、春休み返上で勤めていた論文執筆の成果になります。そして、書きあげた論文は声に出して読み、読みにくいところや、内容が飛躍したところなどを補完し、ブラッシュアップを重ねる作業が大切だと思います。
また、この論文は情報処理学会シンボジウム インタラクション2017、Laval Virtual 2017 (ReVolution,VRIC)で採択されており、展示・発表が決定しています。